2010 Fiscal Year Annual Research Report
心血管疾患における新規治療標的としてのアダプター分子ASCとその制御機構の解明
Project/Area Number |
21590949
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
高橋 将文 自治医科大学, 医学部, 教授 (40296108)
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Keywords | サイトカイン / 炎症反応 / 動脈硬化 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
動脈硬化や心血管インターベンション後の再狭窄といった心血管疾患の病態に炎症が深く関与していることが示されているが、どのようにしてこの炎症が惹起されるかは明らかではない。申請者は、危険シグナルを認識して炎症を惹起する、インフラマソームと呼ばれるシグナル分子複合体に注目して研究を進めている。特に、最近、このインフラマソームの中心構成分子であるASCが血管傷害後の初期炎症反応に重要で、ASC-KOマウスでは、傷害後の新生内膜形成が抑制されることを報告している。そこで、本研究では動脈硬化におけるインフラマソームの役割を解明することを目的に、動脈硬化モデルマウスであるapoE-KOマウスにASC-KOマウスおよびcaspase-1-KOマウスを掛け合わせた2種類のダブルKO(DKO)マウスを作成し、3ヶ月間のWestern Diet負荷により動脈硬化を誘導して検討を行った。apoE-KOマウスに比較して、apoE/caspase-1-DKOマウスでは有意な動脈硬化病変の抑制と浸潤マクロファージの減少が認められた。一方、興味深いことに、apoE/ASC-DKOマウスでは動脈硬化病変の有意な抑制は認められず、特に腹部大動脈部分の動脈硬化病変は増加する傾向が認められた。これらの結果から、インフラマソームが動脈硬化形成における炎症に関与していること、さらには、インフラマソーム構成分子の中でもASCとcaspase-1では異なった機能を有している可能性が示された。今後、さらに詳細な機序を検討することにより、インフラマソームを標的とした新たな治療法の開発が期待される。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Inflammasome activation of cardiac fibroblasts is essential for myocardial ischemia reperfusion injury.2011
Author(s)
Kawaguchi M, Takahashi M, Hata T, Kashima Y, Usui F, Morimoto H, Izawa A, Takahashi Y, Masumoto J, Koyama J, Hongo M, Noda T, Nakayama J, Sagara J, Taniguchi S, Ikeda U.
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Journal Title
Circulation
Volume: 123
Pages: 594-604
Peer Reviewed
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[Journal Article] Critical role of Th17 cells in inflammation and neovascularization after ischemia.2011
Author(s)
Hata T, Takahashi M, Hida S, Kawaguchi M, Kashima Y, Usui F, Morimoto H, Nishiyama A, Izawa A, Koyama J, Iwakura Y, Taki S, Ikeda U.
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Journal Title
Cardiovasc Res
Volume: Jan11(in press)
Peer Reviewed
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