2010 Fiscal Year Annual Research Report
血管病変におけるNotchシグナルの役割の解析と制御による血管病治療の開発
Project/Area Number |
21590950
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹下 享典 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (70444403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成 健武 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (30378228)
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Keywords | 動脈硬化 / Notchシグナル / 平滑筋 / 単球 |
Research Abstract |
本研究では、動脈硬化病変の形成の過程にNotchシグナルが関与しているのか、そしてこれに対して薬物によって介入して治療に導けるか、について検討することを目的とした。Notch受容体の動脈硬化病変における役割を明らかにするために、まず、ヒト動脈硬化病変および動脈硬化モデルであるapolipoprotein E欠損マウスの病理組織で発現を確認したところ、病変の平滑筋、炎症細胞においてNotch1受容体の発現が増加していた。動脈硬化病変の進展には炎症細胞、特に単球の浸潤が重要な過程である。そこで、マウス腹腔より単離した単球を用いて、Notch受容体阻害薬であるgamma-secretase阻害薬が濃度依存性に遊走能が抑制されるのを観察した。実際にマウス動脈硬化モデルに、gamma-secretase阻害薬を投与したところ、動脈硬化病変形成は抑制された。病変においては炎症細胞浸潤も抑制されており、Notchシグナルの阻害は炎症反応を抑制して、結果動脈硬化を抑制すると考えられた。 そこで、apolipoprotein E欠損マウスとNotch1ヘテロ欠損マウスを交配して、ApoEKO/Notch1KOマウスの病理所見を観察した。ヘテロ欠損マウスはNotchシグナルの発現は野生種の半分であり、発現の抑制が不十分であるためか、動脈硬化所見に大きな変化を認めなかった。一方、gamma-secretaseはNotch1のみならずすべてのNotchシグナルを強力に抑制することから、炎症反応を含めた動脈硬化治療のためのNotchシグナルの抑制は、内膜増殖、虚血部位の血管新生よりも強く行う必要があると考えられた。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Impact of acarbose on carotid intima-media thickness in patients with newly diagnosed impaired glucose tolerance or mild type 2 diabetes mellitus : A one-year, prospective, randomized, open-label, parallel-group study in Japanese adults with established coronary artery disease2010
Author(s)
Koyasu M, Takeshita K, Amano T, Yoshikawa D, Matsubara T, Murohara T, et al
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Journal Title
Clin Ther
Volume: 32
Pages: 1610-7
Peer Reviewed
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