2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590960
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 孝男 琉球大学, 医学部, 教授 (70185271)
三浦 伸一郎 福岡大学, 医学部, 准教授 (20343709)
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Keywords | 高比重リポ蛋白 / ApoA-1模倣ペプチド / 引き抜き能 / turn over study / コレステロール逆転送系 |
Research Abstract |
近年、高比重リポ蛋白(HDL)を標的とした方法が抗動脈硬化治療として注目されている。その中でも合成(r)HDLを作製しそれを治療に生かす試みがなされている。さらに、rHDLではなく、D-4Fに代表される様々なApoA-1模倣ペプチド、ApoA-1 Milanoに代表されるmutated formの作成や研究がおこなわれ、その一部は臨床応用が期待されている。そこで、我々は、昨年度、新しい模倣ペプチドの候補としてFukuoka ApoA-1 mimetic peptide (FAMP)の作成に成功した。FAMPは24個のアミノ酸からなり、リン脂質を持たないという特徴を持ち、強固なclass A αヘリックス構造を保持する為にヒト野生型ApoA-1の配列に8か所の変異を加えた配列を持っている。我々はこのFAMPを用い、動脈硬化に対する新しい治療の可能性を模索するべくIn vitro、In vivoでのコレステロールのマクロファージからの引き抜き能(efflux study)、血液中から肝臓へのコレステロール代謝への影響(turn over study)、コレステロール逆転送系への効果(RCT study)について研究した。FAMP投与により、特にABCA1を介したeffluxの増加を確認した。また、HDLへの効果としてFAMPによるpre-beta HDLの増加をキャピラリー電気泳動法とアガロース電気泳動法にて確認した。さらに、FAMPは、マウス血液中から肝臓へのHDLによるコレステロールの代謝を有意に促進することが分かり、マウスにおいて有意にマクロファージから便中へのRCTを賦活化することを証明した。
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Research Products
(5 results)