2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590965
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西村 善博 Kobe University, 医学研究科, 准教授 (20291453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 義一 神戸大学, 医学研究科, 講師 (90403287)
船田 泰弘 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (60437465)
小林 和幸 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (50403275)
岡田 太郎 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (80304088)
西馬 照明 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (10379414)
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Keywords | Sphingosine kinase / mucin / ERK / IL-13 / goblet cells |
Research Abstract |
卵白アルブミン(OVA)抗原による感作、吸入法による気管支喘息モデルマウスにおいて、sphingosine kinase(SphK)の阻害薬投与によって、気道内での好酸球性炎症の抑制とムチンの産生低下が認められた。マウス喘息モデルの肺組織切片を用いて、SphKとムチン産生タニパクであるMUC5ACの発現を蛍光組織染色で確認したところ、気道上皮細胞において同一の細胞内で発現が亢進していることが明らかとなった。 次に、気道上皮細胞をair-liquid interface法を用いて細胞培養を行い、インターロイキン-13(IL-13)による細胞刺激を行い、Goblet cells(杯細胞)に分化させる系を用いてsphingosine kinaseの役割を検討した。ヒト気道上皮細胞にIL-13刺激を行い、上清中のタンパクと細胞内RNAを解析したところ、SphK1とMUC5ACのタンパク、RNAともに増加が認められた。一方でSphK2の発現は変化を認めなかった。SphKの阻害薬であるN,N-dimethylsphingosine(DMS)の存在下に同様の実験を行ったところ、SphK1とMUC5ACのタンパク、RNA発現レベルはいずれも低下していた。DMSはIL-13によるERK1/2のリン酸化を抑制していたが、d38 MAPKやSTAT6のリン酸化には影響を与えていなかった。以上の結果より、AphK1がERK1/2のリン酸化を介してIL-13による気道上皮の粘液産生に関与していることが明らかとなった。
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