2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590968
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松瀬 厚人 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (60336154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 千鶴 長崎大学, 病院, 准教授 (50380978)
河野 茂 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (80136647)
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Keywords | 気管支喘息 / アレルギー / 樹状細胞 / 真菌 |
Research Abstract |
真菌をアレルゲンとして発症、増悪する真菌関連喘息を、抗真菌薬を使って治療するのではなく、樹状細胞を用いて、真菌に対する免疫反応を修飾することで、アレルギー反応を抑制することを目的として実験を行った。4~8週齢の雌性BALB/cマウスの骨髄細胞を、GM-CSFの存在下に培養し、骨髄系樹状細胞を作製した。骨髄系樹状細胞に真菌関連喘息に関連の深い環境中の病原真菌であるAspergillus fumigatusを感染させた場合、どのようなphenotypeの変化が生じるかを、樹状細胞からの免疫調整性サイトカイン産生をELISA法で、樹状細胞上のpathogen recognition receptorsの発現変化をFACSにより測定することで検討した。予めダニ(dermatophagoides farinae)アレルゲンで感作した樹状細胞からは、IL12、IL10、IL23といったサイトカインが産生され、生菌感染によりダニアレルゲン感作によるIL12産生は抑制され、IL10とIL23の産生は増加した。さらに、ダニアレルゲンにより樹状細胞上のTLR2、TLR4、Dectin1発現が亢進し、生菌感染によりダニアレルゲン感作によるTLR2とDectin1の発現は亢進したが、TLR4の発現に変化は認められなかった。以上の変化は、熱処理したAspergillus fumigatusの死菌では認められなかって。同時に、Aspergillus fumigatus感作喘息マウスの脾臓から、免疫磁気ビーズ法により形質細胞様樹状細胞を分離し、in vitroでAspergillus fumigatus感染を行った場合に産生されるサイトカインと表面マーカーの変動を測定中である。次年度以降は、真菌感染樹状細胞を真菌感作マウスの気道へ移入し、先行して存在するアレルギー性気道炎症とTh2優位の免疫反応がどのように修飾されるかを検討する予定である。
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Research Products
(2 results)