Research Abstract |
● マウス骨髄由来の樹状細胞(BM-DC)を,IL-4とGM-CSFを用いて分化誘導させ,磁気分離装置を用いて,CD11c陽性DCをpurifyした.さらに,このBM-DCを,各種Toll-like receprotのリガンドで刺激し,インドレアミン・ジオキシゲナーゼ(IDO)のmRNAおよびタンパクの発現が誘導,増強され,さらにその酵素活性をもっていることliquid chromoatography-mass spectrometry (LC-Mass)を用いてTrpの代謝産物であるkynurenine (Kyn)を測定することによって確認した. ● 次に,Toll-like receptorのリガンドで刺激し,IDOを誘導したBM-DCに,IDOの選択的阻害剤である1-methyl-L-tryptophan(1-MT)を作用させることによって,in vitroでBM-DCのIDO活性が阻害されることを確認した. ● TLRリガンドで刺激したBM-DCに,細胞内寄生菌のdominant cytotoxic T cell (CTL) epitope(リステリア菌のLL091-99など)を添加し,細胞ワクチンとしてBALB/cマウスに接種し,CTL epitope特異的なCTL活性が誘導されることを,LL091-99のtetramerやLLO91-99刺激によるCD8陽性T細胞からのIFNγの誘導能などで解析した.このとき,IDO活性を1-MTで阻害したBM-DC(1-MT BM-DC)と,阻害しないBM-DC(Non-treated BM-DC)とで,dominant CTL epitope特異的免疫誘導能を比較した.予想していたとおり,1-MTでIDO活性を阻害した1-MT BM-DCの方が,Non-treated BM-DCに比較し,より強い特異的免疫を誘導した.
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