2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590986
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
中村 祐太郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (60436962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 隆文 浜松医科大学, 医学部, 助教 (30291397)
永田 年 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90275024)
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Keywords | 感染症 / 免疫 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究の特色は,生体で最も強力な抗原提示細胞であるDCに,体外および体内においてその機能を増強するようなサイトカイン刺激およびシグナルを加え,BCGより優れた効果をもった全く新しいタイプの抗結核ワクチンを開発し,更にMDR-TB感染症などの治療への応用を試みることにある.一昨年および昨年度は,その系の確立のためより抗原性が確立されているリステリアモデルにて,生体外型細胞性免疫誘導ワクチンを開発し,実験を行ったところ有効なCTL誘導および感染防御能を来すことを確認した.その後,昨年の研究で生存率の解析においても細胞性免疫誘導型樹状細胞ワクチンは強力に奏功することを証明した.更に昨年の我々の研究で,生体内型細胞性免疫誘導型ワクチンについては,LCMV(マウス白血病ウイルス)のクラスIエピトープのみならず,スーパー抗原を用いても強力な抗原特異的な細胞性免疫を誘導することが確認され(Cacer Immunol Immunother, in press),予定通り本年度は生体内型細胞性免疫誘導型ワクチンを感染モデルにも適応してゆく予定である.またこれらの機序を解析するためIL-12p40ノックアウトマウスより樹状細胞ワクチンを作製し効果を比較したところ,IL-12p40ノックアウトマウス樹状細胞投与群では有意に効果が減弱し,細胞性免疫誘導型樹状細胞ワクチンはIL-12依存性であることが示された.一方でコントロール樹状細胞投与群に比すとIL-12p40ノックアウトマウス樹状細胞投与群も有意に感染防御能を有していたことから,その効果に別の機序も加担している可能性が示唆された.ワクチン開発の観点からも,同機序の解明も引き続き行っていく予定である.また上記結果が得られたことから,発表および英文での論文化を進める予定である.本年度は引き続き,結核菌における有効性の確認およびDCワクチンのマウス再燃結核感染モデルにおける感染防御能の評価を進めていく予定である.
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Research Products
(4 results)