2010 Fiscal Year Annual Research Report
オステオポンチン重合体の間質性肺炎の病態形成における役割に関する研究
Project/Area Number |
21590996
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
横崎 恭之 広島大学, 保健管理センター, 准教授 (80210607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 光 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (80207802)
森本 泰夫 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (30258628)
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Keywords | オステオポンチン / トランスグルタミナーゼ / 肺線維症 / インテグリン / 重合 / 好中球 / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
本研究ではサイトカインの一つであるオステオポンチンが肺の線維化形成に関わっており、特にその重合化が鍵を握るとの仮説に基づき研究を進めている。 昨年はオステオポンチンの重合体を作製しin vitroで好中球に対する遊走活性が存在することを見出し、その機序はインテグリンα9β1との相互作用によるものであることを明らかにした。本年度は、オステオポンチンを生体内に投与した際、それが重合化して好中球を集積することを報告した。肺線維症の初期には好中球による組織傷害が生じこれが線維化のトリガーになると考えられており、好中球に対する走化活性はオステオポンチンの重合化の肺線維症への関与を示唆している。 また、重合オステオポンチンのin vivoでの作用を検討するため、遺伝子操作によりオステオポンチンを重合不能としたマウスを作製中であるが、昨年重合不能オステオポンチン遺伝子が組み込まれgerm lineにのったF2マウスの作出に成功し本年度はノックアウトマウスを入手した。今後F2ホモマウスにおける蛋白発現を確かめたのち、これらを交配する予定である。
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