2009 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌予後診断マーカー探索と個別化医療へのゲノムワイドなアプローチ
Project/Area Number |
21591001
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
小山 信之 Saitama Medical University, 医学部, 講師 (30353460)
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Keywords | EZH2 / 非小細胞肺癌 / 予後診断マーカー / ゲノムワイド / 個別化医療 |
Research Abstract |
平成21年度における研究では、realtime-PCRを用いた20種類の肺癌細胞株におけるEZH2 mRNA発現の確認を行い、11種類の肺癌細胞株でヒト肺に比して有意(2.0≦)に発現亢進が認められたことを確認した後、免疫組織化学を用いたI期非小細胞肺癌計100例以上に対して外科切除標本を用いたEZH2発現解析を行った。保存された切除パラフィン標本から薄切切片を作製後、抗ヒトマウスEZH2モノクローナル抗体を一字抗体として用いた免疫染色を行い、EZH2蛋白の発現を半定量的に解析し、発現の強度をEZH2非発現群(-)、低発現群(50%≧)、高発現群(50%<)の3群に分類し、生存期間、性別、年齢、組織型、組織分化度、病期、腫瘍径等の臨床病理学特徴の比較を行った。その結果、Kanlan-Meier解析およびlog-rank検定にて、EZH2非発現群において有意に生存期間延長を認め(p=0.03)、Cox比例ハザードモデルではOEZH2非発現群が生存期間延長に寄与する唯一の因子であることが判明した(risk ratio ; 0.32、p=0.01)。また同時にEZH2の肺癌に対する機能を調べるために、in vitroに関する解析を行った。EZH2高発現肺癌細胞株に対してEZH2 siRNAを導入し、EZH2発現を抑制してcolony formation assav、cell Droliferation assayを行ったところ、著明な細胞増殖抑制がみられた。
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Research Products
(2 results)