2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591021
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
矢尾板 永信 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00157950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 格 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30092737)
吉田 豊 新潟大学, 医歯学系, 講師 (40182795)
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Keywords | 腎臓 / 糸球体 / 足細胞 / 密着結合 / claudin / 免疫沈降 / 免疫染色 / リン酸化 |
Research Abstract |
ポドサイトの細胞間結合複合体の構成分子と複合体形成機序を、密着結合を中心に解析した。密着結合の形成機序として構成成分の合成増加より分布の変化が重要である可能性が高いため、クローディン5分子のリン酸化を検討した。正常腎の単離糸球体とPAN腎症の単離糸球体をTritonX-100で可溶化し、クローディン5抗体で免疫沈降後、抗リン酸化チロシン抗体、抗リン酸化セリン抗体、抗リン酸化スレオニン抗体でWestern blotを行ったが、正常とPAN腎症の間に差を見出すことはできなかった。したがって、密着結合形成には、クローディン5に結合するタンパク質の変化が推論された。クローディン5欠損マウスでも密着結合が形成されることから、他のクローディンも発現していることが考えられたが、遺伝子発現と抗体染色から、クローディン1と15が候補として考えられた。病的状態のポドサイトと似た挙動を示す培養単離糸球体でのクローディンの遺伝子の発現量を検討したが、クローディン5は劇的に発現量を減らし、3日の培養で1千分の1以下に低下した。ポドサイトの特異形質を亢進させる条件下では、ネフリンの発現増加と共にクローディン5の発現増加も認められた。これは、クローディン5がポドサイトの分化した形質であることを示唆している。
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Research Products
(4 results)