2009 Fiscal Year Annual Research Report
常染色体劣性遺伝多発性嚢胞腎遺伝子の細胞内情報伝達における役割の研究
Project/Area Number |
21591029
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
貝森 淳哉 Osaka University, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (70527697)
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Keywords | ARPKD / Polyductin / RhoA / Rap1B / Smurf1, 2 / lipid raft / TGF-b / endocytosis |
Research Abstract |
ARPKDは、PKDと進行性の肝線維化を特徴とする疾患である。近年、PKDに関連する蛋白の細胞内局在はprimary ciliumに多く認められることから、PKDの病態は、flow sensing異常であるという考え方が支配的となっている。しかしながら、flow sensing異常がどのように、細胞骨格異常や肝線維化につながるのかは未解明のままであった。我々は、細胞骨格のregulatorとして低分子GTPaseに着目、PD1強発現MDCK細胞でRhoA、Rap1B蛋白がcontrolに比べ発現低下、反対にPkhd1 ko細胞で発現増強していることを見出した。そこで、RhoA, Rap 1Bの蛋白量を制御しているユビキチンE3 ligase、Smurf1, 2を調べたところ、PD1とSmurf1, 2がvesicle様の複合体を形成していることを共免疫沈降により確認した。Pkhd1 ko細胞では、Smurf1, 2の細胞内局在変化、細胞骨格異常が認められた。また、Pkhd1 ko細胞では、clathrinによるendocymsisが増強すると共に、lipid raftによるendocytosisが減弱していた。上記の分子の異常はラット疾患モデルPck ratの胆管細胞でも認められ、smurf1, 2とlipid raftによるendocytosisがTGF-β受容体を不活化することから、この疾患モデルにおけるTGF-b signal増強が示唆され、実際にp-smad2のwesten blot法により確認した。ARPKDの腎嚢胞における細胞骨格異常や肝線維化という病態が、vesicle traffickingという概念で統一的に説明出来る可能性を見出した。現在、研究成果はJournal of Clinical Investigationに投稿中である。
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Research Products
(1 results)