2009 Fiscal Year Annual Research Report
アルドステロンと塩により惹起される腎障害に関与するセリンプロテアーゼの網羅的解析
Project/Area Number |
21591035
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
北村 健一郎 Kumamoto University, 医学部附属病院, 講師 (10304990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 公夫 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (40114772)
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Keywords | ナトリウムチャネル / セリンプロテアーゼ / プロスタシン / 高血圧 |
Research Abstract |
6週齢のSDラットに片腎摘出術を行い、その1週間後に(1)コントロール群、(2)高食塩食群(8%NaCl)、(3)アルドステロン投与群(0.75μg/h、浸透圧ポンプ)、(4)アルドステロン+高食塩食群の4群に分け、4週間飼育後に堵殺して腎組織からタンパク質を抽出した。抽出したタンパク質をセリンプロテアーゼに対する合成基質(QAR-MCA)を用いたDouble Layer Fluorescent Zymography法(DLFZ法)により解析し、アルドステロン+高食塩食群において特異的に活性が亢進する分子量約70kDaのセリンプロテアーゼを同定した。次に腎臓抽出タンパク質をイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィーにより粗精製し、先のDLFZ法によって同定した酵素活性を指標にしながら目的のセリンプロテアーゼの粗精製分画を得た。そのタンパク質を1D gelを用いて分離し、shotgun LC-MS/MS法により解析した。以上の一連の操作により、アルドステロンと高食塩食によって酵素活性が亢進するセリンプロテアーゼとして、70kDaのタンパク質の同定に成功した。そのタンパク質に対する抗体を作成し、ウエスタンブロット法でもタンパク質発現の亢進を確認できた。現在、そのタンパク質のKOマウスを入手中であり、さらに解析を加える予定である。
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Research Products
(4 results)