2011 Fiscal Year Annual Research Report
胚性幹細胞を用いたエリスロポエチン産生細胞の同定と単離
Project/Area Number |
21591037
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
久保 篤史 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (30316062)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩野 正之 福井大学, 医学部, 教授 (20275324)
|
Keywords | ES細胞 / エリスロポエチン / 腎臓 |
Research Abstract |
1.Epo-EGFP ES細胞の樹立 Epo遺伝子座に相同組み換えによりEGFPを組み込むためにtargeting vectorを作製した。Epo遺伝子のシグナル・ペプチドと開始コドンを削除する形で、EGFP-IRES-puroR遺伝子を組み込む。このベクターをC57BL/6マウス由来のES細胞にエレクトロポレーションすることにより、相同組み換えを行い、Epo遺伝子座にGFPを組み込んだES細胞を樹立した(Epo-EGFPES細胞)。このES細胞を外胚葉条件、中胚葉条件、内胚葉条件などの様々な培養条件で分化させ、様々な段階でFACSでGFPの解析を行っている。これらの条件の中では、外胚葉分化でより多くのGFP陽性細胞の出現を認めたが、依然その割合は低く、無血清培地の外胚葉条件において、次ぎにどのような因子が、EPO陽性細胞への分化を促すのかについて、培地に様々な因子を添加することにより検討している。 2.EPO-EGFPマウスの樹立 また、GFPを導入したES細胞をblastcystに注入し、Epo+/-のヘテロ・マウスを作成した。現在、腎臓内でGFPの発現部位を検討することで、in vivoにおいてもEpo産生細胞がどういった局在を示すかについても検討している。まず、最初にヘテロマウスの腎臓の凍結切片を作成し、蛍光顕微鏡で観察した。これまでの報告のように腎皮質の間質にGFP陽性細胞を認めた。次ぎに、これらの腎皮質部分を切り取り、コラーゲン処理やトリプシン処理により、単細胞への分離を試み、FACSでGFP陽性細胞を単離しえるかについて検討を行っている。
|