2010 Fiscal Year Annual Research Report
抗老化遺伝子klothoのWntシグナル抑制を介した腎間質線維化抑制機構の解明
Project/Area Number |
21591046
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
佐藤 稔 川崎医科大学, 医学部, 講師 (70449891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏原 直樹 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10233701)
守田 吉孝 川崎医科大学, 医学部, 講師 (50346441)
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Keywords | 腎線維化 / 遺伝子改変動物 / マウス / Wnt / Klotho / 近位尿細管細胞 |
Research Abstract |
[Klotho蛋白発現量低下による腎管質線維化の影響の検討/Klotho蛋白発現量増加による腎管質線維化の影響の検討]8週齢Klothoヘテロマウス(C57BL/6 background ; KL-hetero)、 C57BL/6マウス(Wild)にUUO手術またはsham手術を施行し、3、7、14日後に屠殺し組織を検討した。KlothoヘテロマウスにはKlotho発現plasmidの筋肉内遺伝子導入を行い、Klotho蛋白発現量増加による腎管質線維化の影響を検討した(各群n=6-7)。腎重量/体重比、Masson染色、Realtime PCR(CTGF、 TGF-beta、 type III collagen)にて線維化の検討を行った。尿細管上皮細胞の間葉系細胞への形質転換(epithelial mesenchymal transition ; EMT)はalpha-SMA、 Vimentinの免疫組織染色、Western blot解析にて検討した。Wnt-signalはWnt-inducible geneのRealtime PCR(T cell factor 1、 c-myc、 WNT1-inducible signaling protein 1、 fibronectin)、 及びbeta-catenin、 fibronectinのWestern blot解析にて検討した。腎重量/体重比はUUO14日後でWild-UUOに比較し、KL-hetero-UUOで有意に低下が抑制されていた。Masson染色での線維化面積定量、TGF-beta、 type III collagen、 CTGFのmRNA発現のいずれもKL-TG-UUOで有意に抑制されていた。alpha-SMA、Vimentin陽性面積、蛋白発現ともにKL-TG-UUOで有意に抑制されていた。Wnt-signal、 Wnt-inducible geneのmRNA発現ともに、KL-TG-UUOで有意に抑制されていた。Klotho発現plasmid遺伝子導入により、これらの変化は抑制されていた。以上より、Klotho蛋白は腎線維化過程において、Wnt-signal系抑制により線維化を抑制し腎保護作用を発揮することが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)