2011 Fiscal Year Annual Research Report
プロスタシンの生理的役割の検討及び情報伝達経路の解明
Project/Area Number |
21591056
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
白石 直樹 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 助教 (40423660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 公夫 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (40114772)
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Keywords | シグナル伝達 / 生体分子 / 生理活性 |
Research Abstract |
我々は臓器特異的プロスタシンノックアウトマウスの解析を進め、今まで全く想定されていなかった、意外かつ非常に重要なin vivoにおけるプロスタシンの新しい役割を発見し、現在投稿準備を行っている。また我々は、慢性腎不全モデルである5/6腎摘ラットにおいて、セリンプロテアーゼ阻害薬であるカモスタットが腎不全進行を抑制することを示したが、カモスタット群では酸化ストレスマーカーが挿制されていた(投稿中)。カモスタットはプロテアーゼ阻害薬であり抗酸化作刷ま有しておらず、プロテアーゼ活性を阻害することにより、醸化ストレスを軽減し、腎障害を軽減したことになる。これまで酸化ストレスによる、MMPをはじめとするプロテアーゼの活性調節については多くの報告があるが、プロテアーゼによる酸化ストレス調節についての報告はなく、これもセリンプロテアーゼの、臨床につながる新しい役割を示す至のとなる。またこのモデルにおいて、カモスタットは腎不全への進行を抑制するのみならず、蛋白尿についても著明な効果を示し、免疫組織学的検討により、糸球体上皮細胞への保護効果を示すことが分めめた。カモスタットは既に本邦で膵炎への経口治療薬として使用されているため、早期の臨床応用が可能と考えられ、今回の発見は腎不全治療における非レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系薬剤の発見という意味において、臨床的に非常に重要なものであると考えられる。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] 片側尿管結紮モデル(UUO)ラットにおけるメシル酸カモスタットの効果2011
Author(s)
森永潤, 北村健一郎, 尾上友朗, 水本輝彦, 内村幸平, 早田学, 柿添豊, 安達政隆, 實吉拓, 白石直樹, 酒井芳紀, 冨田公夫
Organizer
第54回日本腎臓学会学術総会
Place of Presentation
パシフィコ横浜
Year and Date
2011-06-15