2011 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウムチャネルを標的とした二次性副甲状腺機能亢進症治療基盤の構築
Project/Area Number |
21591063
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
横山 啓太郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (70211654)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大城戸 一郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (40372966)
|
Keywords | 副甲状腺ホルモン / 二次性副甲状腺機能亢進症 / Klotho / モデルマウス |
Research Abstract |
1)副甲状腺Ca2+新規感受機構の解明研究計画の詳細:平成22年度からは、副甲状腺のCa流入と関連するKlotho蛋白に焦点を当てて検討を行った。二次性副甲状腺機能亢進症患者からの摘出副甲状腺では膜型Klotho蛋白の発現が低下してる症例が存在し、FGF23/Klotho系による副甲状腺ホルモンの抑制が低下している可能性が示唆された(Ohkido I,Yokoyama K.Nephrol. Dial Transplant.2010;25:1007-8)。同時期に多施設からの同様の報告があり、FGF23/Klotho系が副甲状腺ホルモンの調節系の一つであることが明らかにされている。さらに血液透析患者(二次性副甲状腺機能亢進症患者)血清中の分泌型αKlotho値が血清P値と相関することを見出し、報告している(Yokoyama K.Clin Nephrol.2012 in press)。 2)二次性副甲状腺機能亢進症の動物モデルの作成。新規感受機構の解明 二次性副甲状腺機能亢進症のモデル作成のため、C57BL/6 mice(6weeks old:male)に通常食に0.25%アデニン含有食にて飼育し、以下の条件でコントロールと比較した。通常食4週間群、0.25%アデニン含有食1週間に加えて通常食3週間群、0.25%アデニン含有食2週間に加えて通常食2週間群の3つ群を作成した。0.25%アデニン含有食2週間に加えて通常食2週間群では、コントロールである通常食4週間群と比較して、ミネラル代謝においては血清Pレベルに差はなかったが、血清Caが有意に高値であるにも関わらず、血清iPTHレベルは有意に高値であり、副甲状腺のCaに対する応答性が低下していることが示された。すなわち二次性副甲状腺機能亢進症モデルマウスを確立し、カルシウムチャネルを標的とした二次性副甲状腺機能亢進症治療基盤の構築を動物レベルで評価することが可能となった。
|