2010 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病性腎症における抗利尿ホルモンV1a型受容体の役割と新たな治療法開発
Project/Area Number |
21591064
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
野々口 博史 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30218341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中日 健 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70217769)
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Keywords | 抗利尿ホルモン / V1a受容体 / V2受容体 / アルドステロン / 腎尿細管性アシドーシス / ミネラロコルチコイド受容体 / ノックダウン / 核内受容体 |
Research Abstract |
体液恒常性維持を担う腎臓の中心的役割を司っているのが抗利尿ホルモン(arginine vasopressin, AVP)である。AVPには2種類の受容体が腎臓に発現し、主に集合尿細管主細胞血管側膜に発現しているV2受容体(V2R)は、抗利尿作用に関連する。それに対し、主に集合尿細管介在細胞管腔側膜に発現するV1a受容体(V1aR)の生理的機能に関しては、不明な点が多かった。私たちはV1aRノックアウト(KO)マウスと世界に先駆けてSV40トランスジェニック(Tg)ラットより新しく作成した集合尿細管介在細胞cell lineを用いて、V1aRの機能を明らかにする研究を行ってきた。体液調節機構としては、容量調節系であるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系と浸透圧調節系のバゾプレッシン系の二つがあるが、二つのシステムが関連するかについては不明であった。V1aR-KOマウスでは、RAS系が抑制され、低血圧及びV2Rを介した尿濃縮作用も低下することを私達は明らかにした。そこで、V1aR-KOマウスの酸塩基平衡状態を調べたところ、4型腎尿細管性アシドーシスを呈することがわかった。さらに、集合尿細管介在細胞cell lineを用いてV1aR遺伝子をノックダウンすることで、細胞レベルでのV1aRによるアルドステロン制御機構を明らかにした。その結果、4型腎尿細管性アシドーシスは、集合尿細管介在細胞のV1aRの機能異常とそれに引き続くH-ATPase, HK-ATPase, Rhcgの機能異常により惹起されることが判明した(J Am Soc Nephrol.2011)。
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Research Products
(8 results)