2010 Fiscal Year Annual Research Report
RNA異常に着目した新しい脊髄小脳変性症SCA31の分子病態解明
Project/Area Number |
21591072
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石川 欽也 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (30313240)
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Keywords | 脊髄小脳変性症 / 小脳 / 神経疾患 / トランスジェニックマウス / 実験動物 / 遺伝子 / 神経細胞 / ゲノム |
Research Abstract |
本年度私はSCA31の病態解明のために重要なモデルマウスの作製を行った。本疾患は、相対する方向に転写される遺伝子BEANとTK2が共有するイントロン内に挿入された繰り返し構造を持つ約3kb長のDNAが原因で発病する。また、BEANとTK2は複雑なスプライシングを受けてTK2の場合は様々な臓器で、BEANは脳でのみ発現する。この基本情報から、本研究では変異部分を含む患者ゲノムを導入したトランスジェニックマウスを作製することにしている。 今年度、患者ゲノムを含む独自のBAC clone (bacterial artificial chromosome)を調整し、マウス受精卵にpronuclear injectionにより遺伝子を導入した。サザンブロッティング解析により、9つのファンダーマウスを得た。そのうち、1匹は途中で自然に死亡した。残り8つのファウンダーマウスのライン化を試みた。その結果、2つのラインでは安定してライン化ができ、本年度に順調にライン化を進めている。残る6ラインについてもライン化の目途が立った。検索できたマウスでは、導入ゲノムDNA由来の患者変異遺伝子が脳で発現していることを確認できた。 来年度は可能な限りこれらのマウスの解析を進める。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] The carboxy-terminal fragment of alphalA calcium channel preferentially aggregates in the cytoplasm of human spino-cerebellar ataxia type 6 Purkinje cells.2010
Author(s)
Ishiguro T, Ishikawa K, Takahashi M, Obayashi M, Amino T, Sato N, Sakamoto M, Fujigasaki H, Tsuruta F, Dolmetsch R, Arai T, Sasaki H, Nagashima K, Kato T, Yamada M, Takahashi H, Hashizume Y, Mizusawa H.
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Journal Title
Acta Neuropathologica
Volume: 119(4)
Pages: 447-464
Peer Reviewed
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