2011 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪組織M1、M2マクロファージによるインスリン抵抗性の制御についての研究
Project/Area Number |
21591126
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
戸辺 一之 富山大学, 医学薬学研究部(医学), 教授 (30251242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤坂 志帆 富山大学, 大学病院, 医員 (30512082)
小清水 由紀子 富山大学, 医学薬学研究部(医学), 助教 (30511828)
篠田 晃一郎 富山大学, 大学病院, 助教 (40377312)
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Keywords | インスリン抵抗性 / 脂肪組織 / 炎症 / マクロファージ |
Research Abstract |
肥満に伴うインスリン抵抗性の発症には脂肪組織に浸潤するマクロファージが深く関与する。このマクロファージには、インスリン抵抗性を誘導する炎症性のM1マクロファージと、抗炎症性のM2マクロファージの少なくとも2種類が存在する。前者は糖代謝にとって悪玉、後者は善玉と認識されている。本研究の目的は、インスリン抵抗性におけるこの脂肪組織M1/M2マクロファージの役割を明らかにすることである。 昨年度から継続して行った検討で我々は、PPARγ活性化作用を有するアンギオテンシンII受容体拮抗薬、テルミサルタンが脂肪組織のM1/M2マクロファージの極性を変えることによりインスリン抵抗性を改善することを見出し報告した(Endocrinology 152: 1789-1799, 2011)。 またM2マーカーとしてのIL10の役割についての検討では、IL 10全身ノックアウトマウスの解析で有意義な結果が見いだせなかったものの、アデノウイルスを用いたIL-10過剰発現マウスの検討は現在も進行中である。一方、M2マクロファージの役割を明らかにするため我々は、M2マーカーであるCD206遺伝子のプロモーター領域にジフテリアトキシン受容体遺伝子を組み込んだCD206-DTRTgマウスの作成に成功した。このマウスの解析を通じ、今後M2マクロファージの機能が明らかになることが期待される。さらに肥満による内臓脂肪組織の低酸素状態が、より炎症性のM1マクロファージ誘導に関与することを見いだし、現在論文投稿準備中である。「低酸素」という新たな脂肪組織M1マクロファージの分化誘導因子が明らかとなることが期待される。
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Research Products
(11 results)