2010 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン分泌を制御する新規のアシル化蛋白の同定とその生理的意義の解明
Project/Area Number |
21591128
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
駒津 光久 信州大学, 医学系研究科, 教授 (90221978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鏑木 康志 国立国際医療センター, 代謝疾患研究部病態代謝研究室, 室長 (40342927)
野田 光彦 国立国際医療センター, 糖尿病代謝症候群診療部, 部長 (90237850)
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Keywords | インスリン分泌 / cAMP / アシル化蛋白 |
Research Abstract |
本研究目的の基盤となる膵β細胞でアシル化される蛋白の同定その生理的意義の解析をおこなった。膵β細胞株(INS1)を用いて1D-PAGE,2D-PAGEゲルから、あるいは直接トリプシンにて消化後にLC-MS/MSを用いて解析し、パルミチル化蛋白質の網羅的解析及び同定を試みた。昨年度までに同定した蛋白のインスリン分泌制御における意義を検討した。siRNAを用いた実験系では、現在までのところ「生理的なインスリン分泌制御」に直接関わっていることを示唆する蛋白の同定には至っていない。残念ながら、本年度にこころみた蛋白スポットで今後の発展を期待できるものは得られなかった。しかし、この過程が本研究の不可欠な段階であるため、今後も様々な工夫を加えて、機能解析をすすめたい。具体的なインスリン分泌の分子基盤と考えられる蛋白を見いだすべく実験を続けている。 インスリン分泌実験としては、我々が探索している新規アシル化蛋白がcAMPにより機能修飾をうける可能性を探るためインクレチン作動薬(DPP4阻害薬)をラットに慢性投与し、単離した膵島からのインスリン分泌の予備的な検討を昨年度に継続して行なった。おこなった。パルミチル化の抑制がcAMPのインスリン分泌増強効果を同時に抑制することが明らかとなり,両経路の機能的な関連が強く示唆された。また、高脂肪食負荷状態で認められるインスリン分泌亢進には膵β細胞内のアシル化蛋白を介する経路が重要であることを示唆する所見も得られた。本年度は糖尿病モデル動物での解析を予定している。
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Research Products
(3 results)