2012 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン分泌を制御する新規のアシル化蛋白の同定とその生理的意義の解明
Project/Area Number |
21591128
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
駒津 光久 信州大学, 医学部, 教授 (90221978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鏑木 康志 独立行政法人国立国際医療研究センター, 代謝疾患研究部病態代謝研究室, 室長 (40342927)
野田 光彦 独立行政法人国立国際医療研究センター, 糖尿病代謝症候群診療部, 部長 (90237850)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | インスリン分泌 / インクレチン |
Research Abstract |
本研究課題の主題である「インスリン分泌を制御する新規のアシル化蛋白の同定」に関しては、プロテオーム解析によりパルミチル化される蛋白を網羅的に解析し151個の蛋白スポットを認めた。その中でブドウ糖や脂肪酸刺激で変動する蛋白の構造解析をおこなった。しかし、膵B細胞で機能的な役割を果たしていると確信できる分子の同定には至らなかった。これは、今後の継続すべき課題となった。 一方、インスリン分泌を制御するうえで重要なインクレチン作用についてはあらたな知見が得られた。インクレチン作用はcAMPの上昇でもたらされるため、膵B細胞でcAMPを増加させるフォルスコリンで刺激した条件でインスリン分泌を詳細に検討した。その結果、従来インスリン分泌を惹起するために必須とされていたKATPチャネルと電位依存性カルシウムチャネルをそれぞれ、ジアゾキシドとニフェジピンで同時に遮断しても、生理的濃度のブドウ糖が急峻なインスリン分泌を惹起することをみいだした。この条件下で測定した細胞内遊離カルシウム濃度は、ブドウ糖刺激により一時的に低下し、インスリン分泌とカルシウムシグナルとの間に解離が認められた。この事実は、生理的なインスリン分泌の制御機構においてもあらたな観点として貴重である。このデータはEndocrine Journalに発表した。本研究課題に関連して、この他に2編の英文総説を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)