2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591149
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
花房 俊昭 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60164886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 寛行 大阪医科大学, 医学部, 助教 (20556435)
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Keywords | 劇症1型糖尿病 / 膵島移植 / 膵β細胞再生 / 脂肪組織由来幹細胞 |
Research Abstract |
劇症1型糖尿病は、発症時既に膵β細胞はほぼ完全に破壊されており、生涯インスリン治療を余儀iなくされる。さらに、膵α細胞も傷害されるため、血糖コントロールは一層難しく、合併症の進行が早いことが問題となっている。膵島移植は本疾患では有効な治療手段になると考えられるが、ドナー不足の問題、移植後の免疫抑制剤使用の問題、効果が長期間維持されない問題などがあり、一般的な治療法として確立されるには至っていない。 そこで本疾患の治療法として、反復可能かつ侵襲の少ない自家再生膵移植法を開発することを目的として本研究を行った。 まず、encephalomyocarditis感染モデルマウス(膵β細胞がほぼ完全に破壊される劇症1型糖尿病類似の動物モデル)に対して、反復可能でかつ有効性のある膵島移植部位を決定すべく以下の実験を行った。 (1)健常同種からのviabilityの高い膵島(移植片)の単離方法の確立 (1)下肢筋肉内・脂肪組織への膵島移植 これらに関しては、コラゲナーゼ消化法および遠心分離による膵島の純化により、純度およびviabilityの高い膵島の十分な確保が可能となった。現在、糖尿病発症マウスに対して種々の部位に移植し、効果、生着率の確認中である。 以上の実験で移植効果の高い部位を特定すると共に、自家膵移植のための脂肪組織由来幹細胞からのβ細胞を再生すべく以下の実験を行った。 (3)精巣周囲脂肪識、膵周囲脂肪識からの幹細胞単離 (4)Feeder細胞と幹細胞の共培養によるβ細胞分化・再生の試み しかしながら、現時点で幹細胞のβ細胞への分化は確認できておらず、代替手段を検討中である。
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