2010 Fiscal Year Annual Research Report
「細胞外pHをセンスするG蛋白共役型受容体」を介した骨・関節の代謝調節機構の解析
Project/Area Number |
21591157
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
戸村 秀明 群馬大学, 生体調節研究所, 准教授 (70217553)
|
Keywords | シグナル伝達 / 骨 / プロトン / Gタンパク共役受容体 / 生理活性 |
Research Abstract |
骨・関節形成やそれらの機能維持には、骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収のバランスが重要である。アシドーシスや関節炎では組織、細胞外のpHが低下する。pHの低下は、骨や関節組織の細胞の機能を変化させるが、そのメカニズムの詳細は不明である。OGR1、GPR4、TDGA8、G2Aは細胞外プロトンを感知するユニークなGPCR群であることが我々のものを含め、報告されている(OGR1ファミリー)。我々はpHの低下に伴う骨・関節組織の機能変化に、このファミリーが関与するものと考えている。本年は、1.OGR1欠損マウスの骨密度を、頭数を増やして測定した。その結果、OGR1欠損マウスではコントロールマウスと比べ、骨量が高い傾向が観察された。また雌雄間で欠損マウスとコントロールマウスとの間で骨量の差に違いがある傾向が観察されている。しかしながら現在までに、はっきりとした結果は得られていない。継続して測定を行い、雌雄差も含め、差があるのかどうかを検討している。さらに本年度はGPR4欠損マウスの骨計測も行った。現在までにコントロールマウスとの間に有意な差は観察されていない。欠損マウス由来の骨芽細胞、骨髄由来の破骨細胞を用いた解析は細胞の分離条件、培養条件を含め、検討を続ける予定である。2.関節炎に対するGPR4の作用を解析するため、コラーゲン誘導性の関節炎実験を行う準備を進めている。現在、関節炎を発症しやすいDBAマウスとGPR4を欠損するDBAマウスを用いて、使用するコラーゲンや誘導、炎症評価方法の検討を続ける予定である。
|
Research Products
(13 results)
-
[Journal Article] Each one of certain histidine residues in G-protein-coupled receptor GPR4 is critical for extracellular proton-induced stimulation of multiple G-protein-signaling pathways2010
Author(s)
Liu, JP., Nakakura, T., Tomura, H., Tobo, M., Mogi, C., Wang, JQ., He, XD., Takano, M., Damirin, A., Komachi, M., Sato, K. & Okajima, F.
-
Journal Title
Pharmacol Res
Volume: 61
Pages: 499-505
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-