2011 Fiscal Year Annual Research Report
SDHBを指標とした悪性褐色細胞腫の遺伝子診断法の確立と悪性化機序の基礎研究
Project/Area Number |
21591168
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹越 一博 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40261804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島野 仁 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20251241)
石井 清朗 筑波大学, 医学医療系, 助教 (80419150)
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Keywords | 褐色細胞腫 / 遺伝子診断 / SDHB / TMEM127 / mTOR / 悪性褐色細胞腫 / MAX |
Research Abstract |
本年も、引き続きSDHBを主とする褐色細胞腫の遺伝子解析を行った。また、最近同定されたmTORを負に制御しているタンパクをコードしているTMEM127の変異による褐色細胞腫について、新たな検出系を立ち上げた。結果、本邦の異なる地域からの両側副腎性褐色細胞腫2症例で、同一のTMEM127の変異(c.116_119delTGTC, p. Ile41ArgfsX39)を同定した。また、2症例の腫瘍組織を用いてフラグメント解析により、それぞれ第2染色体長腕のLOHを証明した。114例の健常日本人をhigh-resolution melting curve analysis (hrMCA)法でスクリーニングしたが、本変異は認められなかった。頻度は両側性の25%(2/8)、全体の2.7%(2/74)であった。同定した変異は4塩基の欠失によるフレームシフトで停止コドンが入る。本変異は既にブラジルの家系で報告されている。今回、それぞれの腫瘍組織でLOHを2qにわたりにフラグメント解析で証明した。さらにコントロールの健常な日本人には本変異は認めず多型は否定できた。以上より、TMEM127はガン抑制性遺伝子として働き、本変異は病因であると考えられた。頻度や臨床的な特徴も先行報告とほぼ一致した。本邦(のみならずアジア)における初めてのTMEM127の変異による症例報告である(Chnical Endocrinology, InPress)。 分子標的薬のSUNITINIBの基礎的な作用については、American Journal of Physiology Endocrinology and Metabolismに投稿して掲載された(下記参照)。
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Research Products
(3 results)