2009 Fiscal Year Annual Research Report
白血病におけるWT1の抗ポトーシス機能の解析とWT1分子標的療法の開発
Project/Area Number |
21591205
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾路 祐介 Osaka University, 医学系研究科, 特任教授 (20294100)
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Keywords | WT1 / leukemogenesis / molecular targeted therapy / antiapoptosis |
Research Abstract |
1. WT1 17AA(+)isoformが活性化/不活化する下流シグナル経路の同定 タンパクのリン酸化は細胞のシグナリングカスケードを調節する重要な調節メカニズムである。本研究ではWT1によりそのリン酸化を調節されるタンパクを同定することを目的としてプロテオーム的手法で解析を進め、WT1の発現によりリン酸化が低下するタンパクを2種類同定した。これらは低酸素状態における代謝に関与するタンパクおよびRas family分子と相互作用することが報告されているタンパクであった。現在、これらのリン酸化タンパクの役割について解析を進めている。 2. WT1 17AA(+)タンパクと相互作用し、WT1の抗アポトーシス機能に関与するタンパクの同定 これまでにWT1 17AA(+)KTS(+)タンパクの様々な部位を欠失させた欠失変異体を用いた解析により、白血病細胞において発現させるとアポトーシスを誘導する60aaのWT1の部分配列を見出した。本研究では、当初pull down法による相互作用分子の同定を試みたが、non-specificな結合が多く目的の分子を同定することができなかった。そこで、この60aaのWT1 fragment proteinをリコンビナントタンパクとして精製し、これをprobeとして相互作用するタンパクをWest-Westernによりscreeningを行ったところ、特異的な結合を示すタンパクを同定した。現在WT1 fragment proteinとの結合を指標にこのタンパクの精製を進めている。
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