2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規のタンパク質発現量調節システムを応用した造血幹細胞の生体内運命決定の制御
Project/Area Number |
21591231
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大津 真 東京大学, 医科学研究所, 助教 (30361330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 康雄 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (60286359)
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Keywords | 造血幹細胞 / レトロウイルスベクター / 発現調節 / 細胞老化 |
Research Abstract |
前年度からの試行を継続し、研究計画の中核をなすタンパク発現調節システムのさらなるcharacterizationを行った。結果として、さまざまにdegradation-domain(DD)とマーカー蛋白の位置関係およびヒンジ配列を変化させても、誘導因子Shield-1非添加条件において無視できないレベルの発現リークが不可避であることが明らかとなった。このことは本研究計画の完遂の前に大きな障害となるため、計画に変更を加えた。すなわち、backbone vectorとしてレンチウイルスベクターを使用することとし、Tet OFFシステムとの統合を図った。ドキシサイクリンの添加によって、転写レベルで目的分子の発現をONにするエレメントを全て含んだレンチウイルスベクター骨格が既に当研究室で構築されており(All-in-One LV)、まずこのベクター骨格のうち、(r)tTAエレメントをtTAと交換してAll-in-One LVのTet OFF versionへと改築した。このベクター骨格にDD-蛋白融合遺伝子をクローニングし、二つの誘導型システムを組み合わせることによって、発現リークの問題を解決できる目処がたった。現在、マーカーとしてEGFP蛍光蛋白を導入し、より一層の至適化を血球系細胞株(U937, D32, Ba/F3細胞)を用いて行っており、最適のコンストラクト構造が決定し次第、造血幹細胞への遺伝子導入を開始する予定としている。
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