2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591240
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
大石 晃嗣 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00397506)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 博嘉 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授 (10444431)
|
Keywords | stromal cells / ProB cells / T/NK cell precursors / flt3 ligand / hematopoiesis / cord blood / lymphopoiesis / differentiation |
Research Abstract |
これまで、BとTの両方のリンパ球系細胞の分化を支持するin vitro培養系は確立されていない。今回我々は、ヒト骨髄由来不死化ストローマ細胞(hTERTストローマ)がヒト造血前駆細胞からBとTの両方のリンパ球系細胞の分化を支持することを見出した。さらに、この共培養系を用いて、flt3Lが両方のリンパ球系前駆細胞への生成において中心的な役割を持つことを明らかにした。そこで、flt3L存在下で生成されたリンパ球系前駆細胞の性質を明らかにするために、遺伝子発現や分化能を検討した。CD34^+CD38^<lo/->CD7^-CD19^-CD10^-ヒト臍帯血造血前駆細胞から生成されたCD34^-CD19^+CD79a^+VreB^-の表面マーカー上proB細胞に相当する細胞は、B細胞分化に重要なPax5やEBFなどの転写因子を発現し、VDJ遺伝子再構成がみられた。一方、CD34^+CD7^+CD45RA^+CD56^-のT/NK前駆細胞に相当する細胞は、TCRγの遺伝子再構成はみられなかったが、TとNK細胞の分化に重要なGATA-3、HBF、Id2などの遺伝子を発現していた。さらに、この細胞をhTERTストローマ存在下でIL-7+IL-15と培養したところ、CD56^+CD3^-NK細胞に分化し、一方、Delta-1を発現しているOP-9ストローマ存在下でIL-7+flt31と培養すると、CD4^+CD8^+T前駆細胞に分化することを確認しつつある。現在、single cell assayを行い、1個の造血前駆細胞からBとTの前駆細胞が生成されるか、flt3Lがこれらの生成をどのような機序で促進するのか、検討中である。
|
Research Products
(4 results)