2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591247
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
尾崎 勝俊 Jichi Medical University, 医学部, 講師 (10286453)
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Keywords | IL-21 / GVHD / サイトカイン / Th1 / Th2 |
Research Abstract |
これまでの研究成果(若手研究B平成18-19年度、基盤研究C平成19-20年度)をふまえ、本年度はメカニズムの解析に着手した。すなわち、IL-21受容体の欠損によってGVHDが減弱するメカニズムを検討した。これまでのBulkの脾細胞を移植したマウスの解析では、明らかな原因は同定できなかったのでCD4を純化して移植することで差をより大きくし、メカニズムの手がかりを得られないかどうか検討した。結果、移植後の脾臓のCD4の細胞数がやや減少していること、およびCD4細胞の2次刺激に対するサイトカイン産生反応が強く抑制され、Th分化がIL-21欠損によってうまくいかないことにあり、反応しないT細胞が出来てしまう(T-cell anergyという)状態が起きていることが明らかとなった。細胞移植後day14~21で、脾細胞をAnti CD3/CD28で刺激すると、IFN-γ、TNF-α、IL-4の産生が減少していた。IFN-γ、TNF-αの細胞内染色、および脾細胞からのCD4純化により、CD4からのサイトカインの産生低下が起きていることを明らかにした。IL-17も測定したが、産生量は少なく、IL-21受容体ノックアウトマウスとワイルドタイプで大きな差は認めなかった。以上のことから少なくとも、Th1、Th2分化は両方とも抑制されていることが示唆された。今後は、この現象をより深く研究していく予定である。
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Research Products
(4 results)