2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591247
|
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
尾崎 勝俊 自治医科大学, 医学部, 講師 (10286453)
|
Keywords | IL-21 / GVHD / 制御性T細胞 / サイトカイン / 移植後合併症 |
Research Abstract |
IL-21受容体ノックアウトマウスのT細胞を移植すると、GVHDが減弱する。この原因・メカニズムを解明することを目的に研究を進めてきた。 昨年度までに、IL-21受容体のノックアウトマウスのCD4は移植後にサイトカインの産生能力が低下していることを突き止めた。具体的には、移植後CD4細胞をCD3/CD28の抗体で刺激すると、IFN-γ,IL-4,TNF-αなどの産生が低下していた。このことは移植後エフェクターT細胞の機能が低下していることを示唆している。 また、脾細胞を解析すると、制御性T細胞(Treg:CD4+Foxp3+)の数が増加していることも突き止めた。本年度は、この増加したTregがGVHD減弱の主要な原因か否かを調べた。抗CD25抗体をマウスGVHDモデルに投与し、生体内でTreg細胞を50%以上除去することに成功したが、IL-21受容体欠損によるGVHD減弱には、ほとんど影響を与えなかった。In vitroの実験ではセルソーターでCD25陽性細胞を完全に除去してもサイトカイン産生は減弱したままであった。以上の結果から、GVHD減弱の原因は移植後制御性T細胞の増加よりも、移植後エフェクターT細胞の産生低下、機能低下がむしろ主要な原因と推察した。
|
Research Products
(3 results)