2009 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ球とマクロファージの分化を支配する転写因子NFkBの免疫制御機構の解明
Project/Area Number |
21591254
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
土井 貴裕 The Institute of Physical and Chemical Research, 生体情報統合技術開発チーム, サブチームリーダー (60227684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三瀬 節子 独立行政法人理化学研究所, 生体情報統合技術開発チーム, 開発研究員 (00269052)
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Keywords | NF-kB / RelA / c-Rel / 造血機構 / リンパ球 / マクロファージ |
Research Abstract |
免疫制御機構の研究になくてはならない細胞は、リンパ球とマクロファージである。これらについては、その分化課程の機序については分かっていないため、In vitroでの誘導システムが確立されておらず、研究の発展を阻害している。この現状を打開するために我々は、リンパ球とマクロファージの発生を見ない遺伝子欠損マウスを駆使して、リンパ球とマクロファージの分化発生に不可欠な因子を探ることを目的とする。申請者はRelA/c-Rel欠損を作出したところ、リンパ球は全く発生しないこと、マクロファージが誘導されないこと、を明らかにした。これまでに作出された遺伝子欠損マウスの中で、全くリンパ球とマクロファージの発生を見ない遺伝子欠損マウスは、このRelA/c-Rel欠損マウスをおいて他にはない。このことから申請者は、RelA/c-Rel欠損マウスを活用することによって、これまでに解明されなかったリンパ球ならびにマクロファージの分化発生に必須な因子群を網羅的に同定することを目指す。今年度は、RelA/c-Rel欠損胎児肝臓を移植して骨髄再構築を作成した。この移植では、正常細胞由来の支持細胞を併せて注入しなければ移植が成立しないこと、2次移植では骨髄が再構築しないことを見出した。このことは、(1)骨髄幹細胞から第一ステップへの分化および増殖がきわめて遅い、ないしは欠損していること、(2)1次移植の段階で骨髄幹細胞が枯渇してしまうこと、を意味している。RelAないしc-Relの単独欠損マウス由来の胎児肝の移植では、このようなことが起こらないことから、どちらか一方の欠失では残りが造血機能を代償できること、さらにRelAおよびc-Relの両者が協調的に造血機能維持に機能していることが示唆された。
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Research Products
(7 results)