2009 Fiscal Year Annual Research Report
抗リン脂質抗体症候群と全身性エリテマトーデスの疾患感受性遺伝子に関する研究
Project/Area Number |
21591258
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀田 哲也 Hokkaido University, 大学病院, 助教 (50399929)
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Keywords | 一塩基多型 / 疾患感受性遺伝子 / 全身性エリテマトーデス / 抗リン脂質抗体症候群 |
Research Abstract |
1.ゲノムDNAの抽出ならびにデータベースの作成:抗リン脂質抗体症候群(APS)、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者から同意を得て、ゲノムDNA、血清、血漿サンプルの収集を行い、これまでAPS約100名、SLE約400名の検体を収集した。同時に臨床データの収集を行い、将来の層別化解析に向け患者データベースを作成中である。性別、年齢のマッチした健常人コントロールについても同様にDNAサンプルを収集しこれまで約400名のDNAサンプルの収集を行った。 2.候補遺伝子のSNP解析:これまで欧米人で報告されてきたSLEの疾患感受性遺伝子について、日本人SLEやAPS患者で関連を検討した。例えばSTAT4の遺伝子多型は当初白人集団でSLEや関節リウマチと関連することが報告された。本研究ではSTAT4遺伝子多型はSLEのみならずAPSとも関連し、さらに原発性APSで強い関連があることが明らかとなった。 3.ゲノムワイドなSNP解析:疾患感受性候補遺伝子のSNP解析と並行して、理化学研究所で行なわれるSLEゲノムワイドなSNP解析と協力し、検体の収集ならびに臨床情報の収集を行った。 4.各種自己抗体などの臨床検査:患者血漿、血清サンプルを用い、従来から頻用されている各種自己抗体の測定や凝固機能検査、各種疾患標識マーカー、疾患活動性マーカーなどに加え、独自に測定系を確立した新しい自己抗体(ホスファチジルセリン依存性抗プロトロンビン抗体など)を測定し、各遺伝子多型との関連を検討中である。
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