2011 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチンープロテアソーム系の自己抗体産生における意義の検討
Project/Area Number |
21591271
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高崎 芳成 順天堂大学, 医学部, 教授 (80154772)
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Keywords | autoantigen / autoanitibody / proteasome / ubiqutin / 自己免疫 |
Research Abstract |
我々の樹立した一つの抗PA28γ(Ki)モノクローナル抗体とそれと異なるエピトープを認識する高い特異性を有するSLE患者由来の抗Ki抗体を用いたサンドイッチ式ELISA法で患者血清中のプロテアソーム複合体を定量系を確立した。その系を用い、平成21年度の方法で各種プロテアソームおよびその結合蛋白に対する抗体を測定し、その抗体価の推移と血中プロテアソームの濃度との関係を検討した。その結果、抗Ki抗体の発現と相関する抗PCNA抗体と同様に、流血中の抗原量に相関して、PA28γおよびPA28αの抗体価と流血中プロテアソーム抗原量の間に相関が見られることが示された。この過程でユビキチンを介してプロテアソームと結合しているPCNAに対する免疫応答の相関も認められたことから、プロテアソームはその細胞内機能と関連しながら自己抗原に対する免疫応答を伝播させる役割を担っていることが示唆された。 上述の結果より、プロテアソームおよびその結合蛋白に対する免疫応答には細胞より流血中に放出されるユビキチンープロテアソーム系蛋白複合体による抗原提示が極めて重要な役割を演じていることが明らかにされたが、今回の検討ではプロテアソームとの結合が確認されている自己抗原、60KDおよび52KDSS-A抗原、PCNA、およびその他の個々の蛋白間の免疫応答の連鎖の実態と抗原提示の関係について明確に詰めることはできなかった。
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Research Products
(11 results)