2009 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチ患者単球系細胞に対するJAK3阻害剤の新規薬効解明と投薬法の開発
Project/Area Number |
21591275
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
山岡 邦宏 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 助教 (20425317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 良哉 産業医科大学, 医学部, 教授 (30248562)
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Keywords | Jak阻害剤 / 樹状細胞 / 単球系細胞 / 滑膜細胞 |
Research Abstract |
経口内服薬であるJak3特異的阻害剤(CP690,550)は臨床試験において、関節リウマチ(RA)に対して生物学的製剤に匹敵する高い治療効果を示している。リンパ球におけるJak3の重要性は多くが知られているが、単球系細胞における情報、特にヒト単球系細胞については限られている。RAに対する臨床試験第三相まで進行しており、今後CP690,550の汎用が予測される。そこで、本年度はヒト末梢血単核球より単球を採取し、GM-CSFとIL-4で7日間刺激することで作成した樹状細胞をJak3特異的阻害剤(CP690,550)存在下にてリポポリサッカライド(LPS)で刺激を行った。マウスJak3欠損樹状細胞同様、炎症性サイトカインであるTNF-aやIL-6の産生はCP690,550の有無に影響されなかった。一方、マウスJak3欠損樹状細胞でみられたIL-10の産生亢進はCP690,550存在下で刺激されたヒト単球由来樹状細胞においては、蛋白とRNAレベル何れにおいても見られなかった。このことは、最近になり、CP690,550がJak3のみならず、同じJakファミリーに属するJak1とJak2をも阻害することが明らかとなっていることと関係する可能性がある。ヒト樹状細胞における役割を明らかとする目的に、現在ヒト樹状細胞におけるJak3siRNA及び、単球系細胞Jak3の関節炎における役割を明らかとする目的に、Jak3/Rag2ダブルノックアウトマウスを用いたコラーゲン誘導関節炎につき解析中である。
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Research Products
(9 results)