2010 Fiscal Year Annual Research Report
Cas-Lノックアウトマウスを用いたリウマチ及び感染症モデルの病態・遺伝子解析
Project/Area Number |
21591278
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩田 哲史 東京大学, 医科学研究所, 特任講師 (00396871)
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Keywords | Cas / インテグリン / 関節リウマチ / 骨粗鬆症 / 免疫学 / コラーゲン関節炎 |
Research Abstract |
我々は、β1インテグリン刺激により、majorにチロシンリン酸化される細胞内蛋白質として、Cas-Lを同定しクローニングした。その塩基配列の解析により、SH3,SD,SR,CC,HLHを中心とする複数のドメインからなり、Casファミリーに属するスキャフォールドとして機能する事を明らかにした。Cas-Lノックアウトマウスは、共同研究者である瀬尾・黒川らにより樹立され、メンデルの法則の期待値通りに外観上正常に生まれてくる一方、リンパ節において、marginal zone B cellを欠き、T, B cellのケモカインに対する遊走能、インテグリンリガンドに対する接着能の低下を認めた。我々はこのノックアウトマウスを用いて、コラーゲン関節炎モデル、シトロバクター大腸炎モデルの解析を行い、以下のような結果を得た。即ち、コラーゲン関節炎において、Cas-Lノックアウトマウスは、野生型マウスに比して、関節炎の肉眼的スコア、病理組織学的スコアの低値、血清中の炎症性サイトカィン(IL-17,IL-1beta,etc.)の低値と、抑制性サイトカインIL-10の高値を認めた。また、in vitroでのリンパ節細胞由来リンパ球を用いたコラーゲン再刺激実験において、Cas-L-/-マウスの増殖反応の相対的な低下を認めた。現在、このマウスコラーゲン関節炎軽症化のメカニズムの解析を、骨髄キメラの作製を通じて行っている。一方、シトロバクター大腸炎モデルにおいては、Cas-L-/-マウスにおける下痢、体重減少、敗血症(脾・肝膿瘍)の悪化、病理組織像における炎症像の悪化、炎症性サイトカイン(IL-6,TNF-alpha)の上昇を認めた。我々は、このような両モデル間で一見逆に見えるCas-L-/-マウスの挙動に対して、マイクロアレイ解析を援用しながらさらに探求を進めている。
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[Journal Article] Identification of cancer stem cell markers in human malignant mesothelioma cells.2011
Author(s)
Ghani FI, Yamazaki H, Iwata S, Okamoto T, Aoe K, Okabe K, Mimura Y, Fujimoto N, Kishimoto T, Yamada T, Xu CW, Morimoto C
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun
Volume: 404(2)
Pages: 735-42
Peer Reviewed
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