2011 Fiscal Year Annual Research Report
TLR4シグナルを利用した気管支喘息発症の予防的治療戦略の構築
Project/Area Number |
21591283
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
太田 昭一郎 佐賀大学, 医学部, 助教 (20346886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出原 賢治 佐賀大学, 医学部, 教授 (00270463)
鈴木 章一 佐賀大学, 医学部, 助教 (40253695)
白石 裕士 佐賀大学, 医学部, 助教 (80452837)
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Keywords | 気管支喘息 / TLR4 / モノクローナル抗体 / LPSトレランス |
Research Abstract |
1.TLR4刺激による気管支喘息抑制効果の免疫学的機序の解明 (1)LPSと同様の効果を持つ刺激型抗TLR4抗体(UT12)を少量投与したマウスは、LPSトレランス状態になっており、このマウスで喘息モデルを作製しても、好酸球の増加、気道過敏性の上昇などアレルギー性気道炎症が抑制される。この抑制の程度はトレランスの程度と相関していた。このとき、樹状細胞の抗原提示関連分子発現が抑制されており、その結果、CD4^+T細胞の抗原感作が抑制され、気管支喘息の発症が抑えられると考えられた。これは、TLR4刺激が気管支喘息を抑制する機構としてLPSトレランスが関与していることを新規に解明したものであり、気管支喘息の予防治療戦略において非常に重要な知見を加えるものである。また、これまでのLPSを使った研究では、LPSの由来細菌による多様性および精製時に残存する不純物のために結果が一定していなかったが、TLR4に完全に特異的な刺激抗体を用いることで、より確実なデータが得られたと考える。この結果を英文学術誌に発表した。(Matsushita, et al., Int.Immunol.22:739-747,2010) 2.UT12の乳児期投与による気管支喘息発症抑制系の解析 本研究期間内には解析を行わなかった。 3.刺激型抗ヒトTLR4モノクローナル抗体の作製とその効果の解析 ヒトTLR4分子を発現する安定発現細胞株を作製し、TLR4ノックアウトマウスに免疫して、細胞に刺激を入れる抗体をスクリーニングしたところ、複数のモノクローナル抗体が得られた。今年度、これらのモノクローナル抗体による刺激がTLR4を介しているかどうか確認したが、TLR4を認識しているものはまだ得られていない。 本課題への補助金交付は今年度で終了であるが、2,3.については別途研究を続行する。
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Research Products
(33 results)