2010 Fiscal Year Annual Research Report
CD1,NKT細胞を介したプロバイオティクスの腸管免疫賦活作用の検討
Project/Area Number |
21591301
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
松本 哲哉 東京医科大学, 医学部, 教授 (10256688)
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Keywords | 腸管免疫 / 腸内細菌 / bacterial translocation / CD1d / NKT細胞 / 菌血症 / プロバイオティクス / 免疫不全 |
Research Abstract |
LactobacillusやBifidobacteriumなどの乳酸菌はプロバイオティクスとしてヨーグルトや健康食品などに広く利用されているが、経口的に菌を接種した際の腸管内における菌の増殖や動態については必ずしも明らかになっていない。プロバイオティクスに用いられる菌は基本的に人体に安全なものとして考えられているが,一部の乳酸菌は腸管由来と考えられる菌血症をきたす報告もなされている。経口的に投与された菌が菌血症を起こす背景には,bacterial translocationの関与が示唆され,粘膜免疫と細菌との相互作用を考える上でも重要な現象である。そこで市販のプロバイオティクスに利用されている乳酸菌をSPFのICR,5~6週令、雌のマウスに経口的に投与後,サイクロフォスファマイドを投与し免疫不全状態としてbacterial translocationの有無を検討した。その結果,腸間膜リンパ節や肝臓から腸内細菌の一部が検出されることはあったが,乳酸菌は検出されず,用いた菌株は腸管粘膜への侵入性は低く,bacterial translocationも誘発されにくいことが示唆された。
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Research Products
(5 results)