2011 Fiscal Year Annual Research Report
アンジェルマン及びプラダー・ウイリー症候群の中枢神経機能障害の成因に関する研究
Project/Area Number |
21591306
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
齋藤 伸治 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00281824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 秀明 北海道大学, 大学病院, 助教 (80374411)
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Keywords | Angelmen症候群 / Prader-Willi症候群 / 精神遅滞 / てんかん / 脳磁図 |
Research Abstract |
平成23年度は臨床的にPWSが疑われたが、DNAアレイ解析にて微細欠失が発見された例の解析を進めた。特に、7p15微細欠失の1例と5q31.3微細欠失の2例の解析を行った。7p15微細欠失にはHOXA13が含まれ、Hand-Foot-Genital症候群(HFGS)と共通した症状を示したが、発達遅滞の程度が強いことを明らかとし、中枢神経機能障害の成因にはHOXA13以外の遺伝子の関与を示した。5q31.3微細欠失症候群は自験例に加えて、米国ベイラー大学との共同研究を行い、責任領域を370kbに絞り込むことができた。その結果、候補遺伝子として、NRG2とPURAを明らかにした。これらの結果はプラダー・ウイリー症候群の表現型を規定する複数の遺伝子の同定としての意義を有している。 アンジェルマン症候群と類似の症状を示すSLC9A6遺伝子変異例において、変異遺伝子の機能解析を進めた。その結果、変異遺伝子転写産物の不安定性の原因がナンセンス変異によるmRNAの不安定性であることを明らかにした。さらに、蛋白レベルでの解析を行い、正常の蛋白が存在しないことを実験的に証明した。この結果、本遺伝子変異により機能する蛋白が存在することがなくなり、発症に至っていたことを体系的に示すことができた。SLC9A6遺伝子変異がアンジェルマン症候群と良く似た症状を示すことの基礎データを得ることができた。 さらに、中枢神経機能解析としての脳磁図研究を発展させ、複数の解析方法の比較を行った。脳磁図におけるそれぞれの解析方法の特性を示すことができた。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Clinical application of array-based comparative genomic hybridization by two-stage screening for 536 patients with mental retardation and multiple congenital anomalies2011
Author(s)
Hayashi S, Imoto I, Aizu Y, Okamoto N, Mizuno S, Kurosawa K, Okamoto N, Honda S, Araki S, Mizutani S, Numabe H, Saitoh S, Kosho T, Fukushima Y, Mitsubuchi H, Endo F, Chinen Y, Kosaki R, Okuyama T, Ohki H, Yoshihashi H, Ono M, Takada F, Ono H, Yagi M, Matsumoto H, Makita Y, Hata A, Inazawa J
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Journal Title
J Hum Genet
Volume: 56
Pages: 110-124
DOI
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