2010 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成不全症の遺伝学的背景の解明:遺伝子型によるオーダーメード治療への展開
Project/Area Number |
21591309
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅野 潤子 東北大学, 病院, 医員 (30509386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 繁夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10205221)
藤原 幾磨 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10271909)
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Keywords | 骨形成不全症 / MLPA法 / ビスフォスフォネート / COL1A1 / COL1A2 / CRTAP / LEPRE1 |
Research Abstract |
本研究では、日本人骨形成不全症患者のCOL1A1、COL1A2、CRTAP、LEPRE1の4つの責任遺伝子のMLPA法と直接シークエンス法による包括的な変異解析により、一方、ビスフォスフォネート治療は強力な骨吸収抑制作用により本症患者の半数以上で有用であると報告されている。しかしこれまで、遺伝子型や表現型とビスフォスフォネートの治療効果との関連についての研究はなく、また、ビスフォスフォネートの治療適応について明確な指針はない。本研究では、包括的な変異解析により遺伝子変異が検出された患者の臨床像、骨病理所見、骨X線像を検証し、各々の遺伝子型と表現型との関連を明らかとし、遺伝子型に基づいた新しい疾患分類を提唱する。さらに、各遺伝子型と表現型とビスフォスフォネートによる治療効果との関係についての検討を行い、今後、各遺伝子型、表現型に応じたオーダーメード治療法を確立する。平成22年度の研究成果としては、(1)対象患者の確保東北大学病院小児科通院中の約20名の患者に協力を依頼し、同意を取得し研究への参加を依頼した。(2)臨床症状、骨X線像の検討:協力が得られた患者の臨床症状、骨X線を収集し、臨床病型の評価を行った。(3)遺伝子検査:研究に協力が得られた患者の末梢血白血球からゲノムDNAを抽出した。COL1A1、COL1A2、CRTAP、LEPRE1の直接シークエンス法による解析中を行った。4つの責任遺伝子の全エクソン領域に対応するプライマーを設計し、患者DNAを用いて、全エクソン領域のPCRを行い、直接シークエンス法による解析を施行した。現在までに9名の患者に変異を同定した。
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