2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591310
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
高橋 勉 Akita University, 大学院・医学系研究科, 教授 (20270845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 篤子 秋田大学, 医学部, 助教 (70400497)
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Keywords | 細胞内脂質輸送 / リピドーシス / スフィンゴミエリン / コレステロール |
Research Abstract |
近年、細胞内脂質輸送に関わる機能蛋白が同定されてきているが、その多くは遺伝性小児疾患の病因として解明された。その機能分析により治療への展開が期待される。また細胞内脂質はシグナル伝達に関わり種々の小児病態と関わる。特に、コレステロールとスフィンゴミエリンは主に形質膜に細胞膜の骨格として存在するが、シグナル伝達に関わる多くのデータが示されている。我々の研究の目的は細胞内コレステロール輸送調節蛋白NPC1異常症(ニーマンピック病C型)、スフィンゴミエリン水解酵素ASM異常症(ニーマンピック病A/B型)の脂質蓄積を可視化し、その病因蛋白の調節薬剤が蓄積軽減を引き起こすか否かを実験的に示す。次に、母ラットにエンドトキシン(LPS)を投与し生まれた新生児ラット肺は先天的な炎症を有しており新生児肺疾患モデルであるが、この病態肺に関してコレステロール、スフィンゴミエリンのシグナル伝達に関して調べ、調節による新生児肺疾患の新たな治療法の可能性を探った。今年度は以下の成果が得られた。 1)培養皮膚線維芽細胞を用いて脂質の細胞内局在を観察するコレステロール染色(フィリピン染色)、及び、スフィンゴミエリン染色(ライセニン+ライセニン抗体)を確立し、細胞内脂質の可視化を可能にした。 2)1)を用いて細胞内脂質蓄積の見られるニーマンピック病細胞に関して種々の脂質輸送調節薬剤を用いて蓄積脂質軽減作用に関して検討した。 先天的に炎症肺をもつ新生児ラットを確立した。このモデルを使用して脂質輸送関連蛋白(特にASM)と肺炎症の関係の検討を開始している。
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