2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591311
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
早坂 清 山形大学, 医学部, 教授 (20142961)
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Keywords | Charcot-Marie-Tooth病 / 遺伝性ニューロパチー |
Research Abstract |
Charcot-Marie-Tooth(CMT)病は,罹患者の最も多い代表的遺伝性ニューロパチーであり,CMT病には,少なくとも40以上の病因遺伝子が存在する.欧米では,特に優性遺伝のものが多いと報告があり,私達は1996年から2008年までに検索依頼された髄鞘型CMT病227例を解析し,優性型(中間型を含む)遺伝子変異を92例(41%),また,X連鎖性とくにGJB1遺伝子変異を19例(約9%)に検出した.日本人の症例では,未だ約半数の症例では病因が同定できない.日本では,社会的バイアスがかかり,優性遺伝のものは少なく,劣性遺伝のものが多いことも考えられる.今年度は,脱髄型CMT病の劣性遺伝を示す病因遺伝子について,検索を試みた.優性型(中間型を含む)およびX連鎖性CMT病と検体不足の8例を除いた108例を対象とした.劣性遺伝の病因遺伝子の翻訳領域について直接塩基配列を決定した.結果は,GDAP1 1例,MTMR2 1例,8H3TC2 2例,PRX 5例,FGD4 3例に遺伝子変異を認めた.約5%に変異を検出した.ほぼ全ての既知の遺伝子について検索したが,脱髄型CMT病の45%では,病因が同定されなかった.末梢神経組織は脆弱な組織のために,種々の病態により障害を受ける事が予測される.今後も,新たな候補遺伝子の検索が必要と考える.
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Research Products
(1 results)