2011 Fiscal Year Annual Research Report
オリゴヌクレオチドアレイ解析を用いたけいれん性疾患感受性遺伝子の同定
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21591331
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
中山 純子 茨城県立医療大学, 付属病院, 准教授 (30433155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有波 忠雄 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (10212648)
岩崎 信明 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (70251006)
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Keywords | けいれん性疾患 / 遺伝子 / オリゴヌクレオチドアレイ / CNV |
Research Abstract |
対象者数を増やして、全年度に引き続きアレイ解析を行った。血縁関係のない熱性けいれん患者16名を対象とし、Illumina社のinfinium BeadChipを用いて、全ゲノム上に平均2.7kb間隔で存在する55万個のSNP(一塩基多型)と6万個のCNV(コピー数多型)の遺伝子型を決定した。遺伝子型決定にはIllumina BeadArray Readerを用いた。データはIilumina BeadStudio Softwareで解析を行い、ゲノム上の遺伝子の重複や欠失を検出した。 全染色体領域について解析を行い、21の染色体にわたり84か所の欠失領域が検出された。84領域のうち、25領域には既知の遺伝子が存在していたが、残りの59か所は既知の遺伝子が存在しない領域であった。DGVデータベース検索により、今回同定された既知の遺伝子が存在する25か所の欠失領域はすべて報告のあるCNVであることが確認された。また今回は、8番染色体上に2か所の重複領域が検出された(8p23.2,8q13.3)。これらのうち、8p23.2の重複領域はすでに報告のあるCNVであったが、8q13.3領域についてはこれまでに報告がない重複領域であった。 今回同定された8q13.3の重複領域は、熱性けいれん遺伝子座(FEB1:8q13-q21)に含まれており、この重複領域にはチャンネル遺伝子を含む3つの遺伝子が存在する。そのため、この重複領域が熱性けいれんの発症にかかわっている可能性が高いと考えられる。今後は、オリゴヌクレオチドアレイ解析法以外の方法でこの領域の重複を確認するとともに、他のサンプルを追加し、本領域に重複があるかどうかを検索していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成22年度に産休・育休を取得することになり、予定していた実験が延期となったため、購入してあったオリゴヌクレオチドアレイチップの一部が使用可能期限を超過してしまい、使用不能となってしまったため、解析サンプル数が予定よりも少なくなってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
使用不能となってしまったチップの代わりに、平成24年度分研究費をオリゴヌクレオチドアレイチップ購入にあて、解析サンプル数の増加をめざす。
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[Journal Article] Dopamine dysregulation in a mouse model of paroxysmal nonkinesigenic dyskinesia2012
Author(s)
Lee HY, Nakayama J, Xu Y, Fan X, Karouani M, Shen Y, Pothos EN, Hess EJ, Fu YH, Edwards RH, Ptacek LJ
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Journal Title
J Clin Invest
Volume: 122
Pages: 507-518
Peer Reviewed
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