2009 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害に対する科学的根拠に基づいた薬物早期介入療法開発の基礎的研究
Project/Area Number |
21591335
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
永野 昌俊 Nippon Medical School, 医学部, 講師 (60271350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 秀典 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30221328)
坂井 敦 日本医科大学, 医学部, 助教 (30386156)
羽田 栄輔 日本医科大学, 大学院・医学研究科, ポストドクター (30453921)
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Keywords | 脳・神経 / ストレス / 早期介入 / 発達障害 |
Research Abstract |
ラットにおいて妊娠後期に母体にストレスを加えたのと同様の効果を持つと考えられる糖質コルチコイド投与が、オスの子供において、発達段階では脳内でセロトニン受容体や脳由来神経栄養因子の減少を引き起こし、成長後には不安様行動を引き起こすことが判った。 この状況は生後の3週間にセロトニン選択的再取り込み阻害薬を処置することによって改善されることが明らかになった。発達段階にある神経系の異常はやはり発達段階において早期に対処することが後々の異常を未然に防ぐ一つの有効な手段であることが判明した。 また、この妊娠後期の母体への糖質コルチコイド投与はメスの子供においてはオスの子供と異なり成長後にうつ様の行動を引き起こすことも判った。この雌雄差を生み出す分子基盤の解析は異なる疾患発症の分子基盤の解明につながる可能性があると考えている。
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