2009 Fiscal Year Annual Research Report
乳児急性骨髄性白血病における新規クラス1遺伝子変異の単離
Project/Area Number |
21591344
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
土岐 力 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 講師 (50195731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 誠二 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (10241449)
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Keywords | 乳児急性骨髄性白血病 / ダウン症 / 一過性骨髄異常増殖症 / GATA1 |
Research Abstract |
【研究の目的】 研究の目的は、ダウン症乳児の約10%にみられる一過性骨髄異常増殖症(TAM)を含む乳児急性骨髄球性白血病とダウン症関連骨髄球性白血病(ML-DS)の発症機構を分子生物学的に明らかにすることである。特に、本研究においてはシグナル伝達系に関連する因子に注目し、新たなクラスI遺伝子変異の単離を目指している。 【平成21年度の研究結果】 計画通り、様々な白血病細胞株からレトロウィルス・ライブラリーの構築を試みた。また、エコトロピック・レトロウィルスを感染させることができる安全な遺伝子導入用ヒト細胞株を作製することに成功した。そして実際に作製したライブラリーを用いたスクリーニングを行った。 ただし、いくつか解決しなければならない問題も出て来た。ライブラリーに含まれるcDNA挿入断片が比較的短く、活性型キナーゼを十分含む長さになっていない。これはRT-PCR法を用いて克服する予定である。またスクリーニングにともなって偽陽性クローンが単離される場合がある。遺伝子導入細胞株を変えることにより改善を図っている。 また、本研究を進める過程において、当初クラス2変異を考えられていた転写因子GATA1の変異(この変異はほとんど全てのTAM,ML-DS芽球おいてみとめられる)が、その発現量のちがいによってクラス1様の活性をもつ可能性が出て来た。これは新規の所見であり、来年度の研究計画に入れる予定である。
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Research Products
(1 results)