2010 Fiscal Year Annual Research Report
MLLと融合蛋白を形成するLARGの核内標的分子の同定と核内機能解析
Project/Area Number |
21591348
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 信周 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任助教 (90247007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笹 徹 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任教授 (70202059)
川村 猛 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任助教 (70306835)
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Keywords | 白血病細胞 / 分化 / G蛋白質 / RH-RhoGEF / ショットガンプロテオミクス / リン酸化 |
Research Abstract |
白血球細胞分化における、RH-RhoGEFと標的分子間の相互作用からなるシグナルの章義を解明することを目的とした。予定通り、HL60細胞の分化誘導前後におけるRH-RhoGEF複合体構成分子の変化をショットガンプロテオミクスによって解析した。ショットガンプロテオミクスを遂行するために、RH-RhoGEFに対する特異的モノクロナール抗体も完成させた。その結果、(1)HL-60細胞の分化において、RH-RhoGEFの発現シグナルが劇的に変化すること、ショットガンプロテオミクスの結果から、(2)RH-RhoGEFが核内で転写因子やポリーコーム蛋白と複合体を形成しそれ自身が造血細胞の分化・自己複製機能に関する遺伝子発現調節に何らかの機能を果たしていること、(3)RH-RhoGEFが細胞周期を制御して細胞増殖・分化を制御する可能性がある、という新しい知見を得ることができた。さらに、白血病細胞分化に応じて、(4)細胞質や核でRH-RhoGEFが特異的な部位においてリン酸化されることも明らかになった。そこで、RH-RhoGEFが細胞分化や細胞周期制御において果たす役割を検討するため、RH-RhoGEFや同定された標的因子を、レンチウイルスの系を用いてHL60細胞に強制発現や発現抑制させて、フローサイトメトリーによる細胞周期解析や免疫細胞染色解析を行い、その影響を観察する事を開始した。本研究におけるRH-RhoGEFによる細胞周期や細胞分化制御機構が解明は、新しい白血病治療薬開発の基盤になると考える。
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Research Products
(2 results)