2011 Fiscal Year Annual Research Report
MLLと融合蛋白を形成するLARGの核内標的分子の同定と核内機能解析
Project/Area Number |
21591348
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 信周 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任助教 (90247007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笹 徹 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任教授 (70202059)
川村 猛 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任助教 (70306835)
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Keywords | 白血病細胞 / 分化 / RH-RhoGEF / G蛋白質 / ショットガンプロテオミクス / リン酸化 |
Research Abstract |
私達は、“H-RhoGEF自身が、直接細胞悪性化に関与する”という仮説を立て、白血病細胞HL60の分化誘導系を用いて今まで不明であったRH-RhoGEFの核内標的分子の同定と核内機能解析を遂行した。その結果、RH-RhoGEFがHL60細胞分化を誘導する事を見い出した。(1)HL60細胞のATRA(all-trans retinoic acid)による好中球に分化誘導時における、核と細胞質でのRH-RhoGEFの著明な発現増加、(2)RH-RhoGEFのL、entivirusを用いたHL60細胞への強制発現による分化促進作用、(3)内因性RH-RhoGEFを認識できる高感度特異的な抗体の開発とその有用性、(4)その抗体を用いたショットガンプロテオミクスによるRH-RhoGEFの新たな核内のターゲットを同定、(5)核内RH-RhoGEFが、転写抑制因子RFP(Ret Finger Protein、TRIM27)、細胞増殖抑制作用を持つと考えられているPML(Promyelocytic Leukemia、TRIM19)とNuclearbody(NB)といわれる動的な蛋白複合体を形成する可能性、(6)HL60細胞分化・細胞周期に応答して修飾されるp115RhoGEFのリン酸化部位の同定、について明らかにすることができた。今後、RH-RhoGEFの急性骨髄性白血病細胞分化促進機構のより詳細な分子機構の解析ができれば、新しい分化誘導療法の開発のための低分子化合物の開発のみでなく、エピゲノム治療・創薬にも発展できると考える。
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Research Products
(4 results)