2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児血液腫瘍性疾患に対する抗腫瘍効果のみを増強した新たな造血幹細胞移植療法の開発
Project/Area Number |
21591351
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西村 良成 金沢大学, 附属病院, 講師 (50324116)
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Keywords | 造血幹細胞移植 / GVHD / GVT / CIK |
Research Abstract |
本年度は、IL-17がGVHDの病態にどのように関与しているかを検討した,,IL-17ノックアウトマウス骨髄を用いて骨髄移植を行うと野生型マウスから骨髄移植を行う場合と比べGVHD、特に慢性のGVHDが発症しにくいことが判明した。昨年、報告したがこの慢性皮膚病変(表皮、真皮の肥厚、肥満細胞の増多)からIL-17と肥満細胞との関連が推定された。本年度は、肥満細胞ノックアウトマウスを入手し、肥満細胞とGVHDの関連性もあわせて検討した。野生型ホストマウスに肥満細胞ノックアウトマウスから骨髄を輸注しGVHDの発現を野生型骨髄輸注マウスと比較したが、1回目の実験では明らかな両群間での差は認められなかった。現在、ホスト側を肥満細胞ノックアウトマウスにして実験を行っている、。その場合、GVHDが増悪するという結果が得られ、この場合は炎症を抑制する方向に働くと推定された。肥満細胞についての役割については不明な点が多く、現在肥満細胞を大量培養に着手し、その役割を同定する必要がある。また興味深い現象としてIL-17ノックアウトマウスをホスト側に設定すると急性GVHDが増悪することが判明した。以上から、IL-17に関しては急性GVHDを抑制する方向に、慢性GVHDに関しては増悪方向に働くサイトカインであることが判明し、今後のIL-17を利川した(抗IL-17抗体など)臨床に応用する際にも注意すべき点として各種学会で発表した。
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Research Products
(4 results)