2009 Fiscal Year Annual Research Report
マルチカラーマーキング法による同種造血幹細胞移植後の慢性GvHD発症機序の解明
Project/Area Number |
21591379
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
小野寺 雅史 National Research Institute for Child Health and Development, 成育遺伝研究部, 部長 (10334062)
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Keywords | 小児血液学 |
Research Abstract |
本研究は、造血幹細胞移植において患者・ドナー間の副組織適合抗原(miHA)が異なることで発症するGvHDのメカニズムを複数に蛍光色素にてマーキングしたmiHAが異なるマウス細胞を用いて解析することにある。 本年度は、以下の実験を行った。 1)ウイルスベクターの作製申請者が開発したgene silencing抵抗性レトロウイルスベクターDNsapに緑色蛍光色素(EGFP)、橙色蛍光色素(huKO)、赤色蛍光色素(mPlum)ならびに自殺遺伝子であるヘルペスウイルス・チミジンキナーゼ(HSV-TK)を組み込み、水庖性口内炎ウイルス由来Gタンパク(VSV-G)を発現するパッケージング細胞株の293gpgに導入することで上記遺伝子を安定して発現するウイルス産生細胞株を樹立した。 2)使用するマウスとして、C57BL/6(B6)(H-2^b, Ly5.1)、C3H.SW(C3H)(H-2^b, Ly5.2、B6とmiHAが異なる)及びB6xBalb/c(H-2^d)によるF1(BDF1, H-2^<b/d>)マウスを用意した。 3)現在、B6マウス(5.1)より骨髄細胞を採取し、DNsapTK/mPlumを感染させた造血幹細胞を、致死量の放射線照射したB6マウス(5.1)に移植して骨髄再建能を確認している。 4)今後、これらマウスより脾臓細胞(TK/mPlum導入T細胞)を回収し、huKO遺伝子を導入したB6マウス(5.1)造血幹細胞と共にC3Hマウスに移植し、GvHDが発症した後にガンシクロビル(GCV)を投与することで、ドナーCD8^+細胞を死滅させ、移植時に移入されたドナーCD8^+細胞がいない状況でのGvHDの変化を詳細に解析する。
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Research Products
(14 results)