2009 Fiscal Year Annual Research Report
腎性尿崩症におけるV2受容体とG蛋白との相互作用の解明と臨床表現形の解析
Project/Area Number |
21591382
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小太刀 康夫 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 助教 (80463850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 和浩 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60297447)
五十嵐 隆 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70151256)
関根 孝司 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50255402)
三浦 健一郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70408483)
飯利 太朗 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (90313022)
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Keywords | 腎性尿崩症 / V2受容体 / G蛋白 |
Research Abstract |
1.臨床検体の受け入れと遺伝子解析 今年度は日本腎臓学会、日本小児科学会において、私ども症例の遺伝子解析結果について学会発表を行った。この結果、部分尿崩症が疑われる患者の検体の解析依頼を得、現在解析を行っている。また、1例については両親の遺伝子解析を行い、母親の遺伝子異常が判明した。 2.In vitroの系における変異V2受容体のAVPの結合実験 上記1のV2遺伝子異常を有する変異V2受容体を培養細胞に一過性に発現導入し、AVPを添加後の細胞内cAMP濃度を測定して機能解析を行った。この結果、V2RへのAVPの結合能(親和性)の低下よりもV2R以降のシグナル伝達の低下が強く疑う結果を得た。 3.In vitroの系の解析結果と臨床表現型との比較解析 患者の臨床表現型を正しく評価するために、統一した診断プロトコール(水制限試験およびDDAVP負荷試験、同時に尿中cAMP測定)における反応性とin vitro解析との整合性を検討した。その結果、上記2で行った機能解析とよく相関する結果を得た。 また、今回の検討で遺伝子異常が判明した患児の母については、母親への水分制限およびDDAVP負荷試験の了解が得られる見通しになったため、現在部分尿崩症の診断プロトコールに基づき、検討を行う予定である。この母は、多飲多尿の症状はごく軽度であり、同じ遺伝子異常を有する家族で症状が異なる理由について、今後検索を行う予定である。
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Research Products
(6 results)