2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性ネフローゼ症候群原因分子と相互作用する蛋白群の同定と発症機序の解析
Project/Area Number |
21591387
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
綾 邦彦 岡山大学, 病院, 講師 (20379762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内田 守 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80213635)
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Keywords | ポドシン / ネフローゼ / 細胞内輸送 / 遺伝子 / 質量分析 / nephrin / 輸送蛋白 / 蛋白尿 |
Research Abstract |
先天性(遺伝性)ネフローゼ症候群(以下ネ症)に罹患した日本人患者より同定したNPHS2遺伝子異常(蛋白はポドシン)をもとに、ポドシン蛋白の機能発現に必要な蛋白(特にポドシン蛋白を輪送するのに必要な可能性のある蛋白)を同定し、性質を明らかにすることで蛋白尿発症機序を解明し、蛋白尿を発症する新たな病因の探索にもつなげることを目的し、研究を行っている。 ポドシン結合蛋白の同定 1.正常NPHS2cDNAとR168HやR168Cの変異を持つ変異cDNAをFLAGの入ったプラスミドに導入した。 2.このプラスミドをHEK293細胞にトランスフェクトした。 3.ビーズ(Anti-FLAG M2 Agarose beads:SIGMA)を使用して、結合している蛋白を抽出した。 4.SDS-PAGEで、蛋白を分離した。 5.正常ポドシンに結合していた可能性のある蛋白につき、Agilent社製のLC/MS(岡山大学医学部共同実験室内にある)で、質量分析を行い、輸送蛋白xを同定した。 1免疫組織二重染色と共焦点顕微鏡による解析により、xの発現部位を同定した。 2輸送蛋白xに対する2種類の抗体を使用した免疫沈降法により、輸送蛋白xがポドシンと結合することが証明された。ポドシンからの免疫沈降法でも同様に輸送蛋白xが結合することが証明された。
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