2011 Fiscal Year Annual Research Report
チアノーゼ型心疾患モデル再灌流心筋の酸化ストレスに対するカルニチンの効果
Project/Area Number |
21591395
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
糸井 利幸 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (10264780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
問山 健太郎 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (00433285)
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Keywords | 脂質 / 循環器 / 心筋代謝 / 再灌流障害 / 未熟心 |
Research Abstract |
本研究の目的は、チアノーゼ型先天性心疾患の周術期の心筋代謝を考える上で重要な要素である、1)心筋肥大、2)慢性低酸素、3)虚血後再灌流を包括的・統合的に検討可能なシステムを確立することにある。その方略として、肥大心の慢性低酸素暴露による心臓の膜脂質構成の変化、過酸化脂質産生の変化、抗酸化酵素類の濃度変化、組織carnitine濃度の変化、ceramide(脂質分画も含めた)濃度変化を測定することにより、虚血後再灌流障害における酸化ストレスとその予防・治療に対するカルニチンの有効性を明らかにする。 平成23年度は慢性低酸素負荷(圧縮空気と窒素の混合ガスを密閉した飼育チャンバーに送気し、チャンバー内の酸素濃度を10%として2週間暴露する)によるラットから摘出した心臓の再灌流障害を検討した。再灌灌流に際して心室容量・圧変化を同時に検討するため、当初計画していたworking modelから、心室にballoonを挿入するLangendorff法に変更した。灌流実験スケジュールは20分の前灌流、30分の完全虚血後40分の再灌流であった。その結果、予想に反して低酸素負荷心の方がsham群より再灌流時の心機能低下が少ない傾向にあることが判明した。灌流虚血前、再灌流開始前、再灌流後それぞれのタイミングでサンプルを収集し、現在、心臓の膜脂質構成、抗酸化酵素(SOD,catarase,HO-1,eNOS)、carnitine濃度の測定および結果の解析中である。
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